写真で「行けるかどうか」が伝わる ー多目的トイレの撮り方ワークショップを開催しました

2024年12月20日、NPO法人みんなのトイレマッププロジェクトは、仙台市市民活動サポートセンターの多目的トイレをお借りし、「写真で、行けるかどうかが決まる 多目的トイレの撮り方ワークショップ」を開催しました。

このワークショップは、「多目的トイレがあるかどうか」だけでなく、「自分が実際に使えるかどうか」を事前に判断できる写真とは何かを学ぶことを目的に企画したものです。特に車いすユーザーにとって、写真は外出の可否を左右する重要な情報になります。

講師には、NPO法人仙台バリアフリーツアーセンターの岩城一美さんをお迎えしました。当日は体調不良のため、ご自宅からオンラインでの参加となりましたが、Zoomを活用しながら実施しました。PenのiPhoneもZoomにつなぎ、実際の撮影画面を共有しながら、リアルタイムでアドバイスをいただく形で進行しました。

オンラインではありましたが、「当事者の目線」をその場で共有しながら学べたことは、対面に近い密度のある時間となりました。

■ 「向き」と「床」が安心感を左右する

岩城さんからは、石巻版「みんなのトイレマップ」でこれまで撮影してきた写真についても触れていただきました。

「情報としては悪くないけれど、写真ごとにカメラを向ける方向がばらばらだと、利用する側は状況を想像しづらくなる」という指摘は、とても印象的でした。

まず基本として教わったのは、多目的トイレのドアは真っ正面から撮ること。斜めからの写真では、入口の幅感や扉の開き方が分かりにくくなってしまいます。

また、全体写真では床がしっかり写っていることが大切で、これは車いすでの回転や移動をイメージするための重要な情報になります。

さらに、多目的トイレ内の機能に関する写真は、全体から一方向に並ぶように撮影していくと、見る人が頭の中で空間を整理しやすくなることも教えていただきました。

「写真は多ければ良いのではなく、どう並んでいるかが大切」という言葉は、マップ全体の設計にも通じる考え方だと感じました。

■ 正解はひとつではないからこそ

追加で教わったポイントとして、便器周りのボタン類の写真や、ドアの内鍵の形状も、可能であれば写してほしいという話がありました。

特に内鍵は、車いすに乗った状態では手が届かない場合もあり、「鍵があるかどうか」ではなく「操作できるかどうか」が重要になるからです。

こうした話は、実際に車いすユーザーである岩城さんとアングルを共有しながらだからこそ、具体的に理解することができました。一方で、岩城さんからは「これはあくまで一例で、絶対的な正解ではない」という言葉もありました。身体状況や使い方には個人差があり、必要とする情報も人それぞれ異なります。

だからこそ、今後もさまざまな障害をお持ちの方にヒアリングを重ねながら、「仙台版みんなのトイレマップ」のデモ制作を進めていきたいと考えています。

写真一枚が、「行けるかもしれない」という安心につながり、誰かの外出のハードルを少し下げられるよう、引き続き丁寧に取り組んでいきます。

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